EXPERT INSIGHT
マインドセット(発想)を変える:金属サポート生成の自動化が労働力と生産方式にもたらすメリット
アディティブ・マニュファクチャリング(AM)は、不可能を可能にする素晴らしい技術です。例えば、複雑なデザインや複雑な形状もAMによって容易に実現可能です。しかし、完璧な技術ではありません。特に金属3Dプリントを扱う場合、その多くのメリットを享受するために、技術担当者が特定の課題を克服する必要がある場合があります。では、チームのために金属AMワークフローを簡素化し、それを最大限に活用するためにはどうすればよいのでしょうか?そのためには、発想の転換と、サポート生成プロセス全体を自動化するAMソフトウェアが必要です。
「マインドセット(発想)を変える」シリーズ
「マインドセット(発想)を変える」シリーズの初回記事では、金属3Dプリントにおける「壊れていないなら直さない」という考え方が、非効率でコストを抑えるだけのワークフローにつながる問題を取り上げました。また、シミュレーション、イテレーション(繰り返し作業)、サポート生成といった複雑な工程を自動化するAMソフトウェアが、金属3Dプリントプロセスでどのように大幅なコスト削減を実現するかを分析しました。今回の記事では、さまざまなプロファイルや経験レベルを持つ従業員が、 Materialise e-Stage for Metal+ を活用して初回の造形から成功を収める方法をご紹介します。
シリーズの他の記事もご覧ください:
サポート生成の自動化は、サポート生成の自動化が従業員の特定の役割にどのように貢献するか。
世界の上位2,500社による研究開発(R&D)への投資は着実に増加しており、12022年には1.3兆ユーロを超えました。なぜ企業はこれほどまでに多額のR&D費用を支出しているのでしょうか?それは、R&Dが新しい革新、製品、サービス、またはビジネスモデルを生み出すと信じているからです。2AM(アディティブ・マニュファクチャリング)分野の従業員は、R&D部門で研究や部品開発に携わることが多いですが、この仕事は非常に細かい作業であり、研究者は複数のプロジェクトを同時に進めなければなりません。そのため、企業がR&Dに多大な投資をしていることや、その複雑さを考慮すると、スタッフが本来のコア業務に集中できるようにすることが重要です。サポート付けの作業を完璧にするために時間を割くのではなく、自動化によってAMに関する業務を成功裏に進めることができるようになります。
「設計担当者は、多数の異なる形状に対して、1つ1つ造形準備を余儀なくされます。」とMaterialiseソフトウェア北米地域アカウントマネージャーであるChris Jastrzembskiは述べています。「技術的な観点からも難しいですし、非常に時間がかかるため、設計担当者が本来の開発業務に集中できなくなります。ところが、新製品導入(NPI)の段階で、e-Stage for Metal+を使用することで、イテレーション(繰り返し必要なデータ修正の回数)が大幅に削減でき、プロジェクトのリードタイムが短縮されることがわかりました。NPIプロセスを改善することで、設計で求められる寸法公差や品質基準を満たしつつ、予算内で部品を製造することが可能になりました。」と彼は言います。
サポート生成の自動化が技術担当者にどのような救いの手を差し伸べるか
自動化ソフトウェアは、個々の作業プロファイルだけでなく、新人から熟練したプロフェッショナルまで、あらゆるタイプのユーザーにメリットをもたらします。e-Stage for Metal+は、知識のレベルが異なる両端のユーザーをサポートし、経験の浅いユーザーには学習曲線を下げ、プロセスの自動化を目指す経験豊富なユーザーにはワークフローの生産性を向上させます。
「この新しい、e-Stageにより、サポート生成のプロセスが標準化されることで、個々の設計者や企業がそれぞれ異なる方法で行っていたサポート設計が統一され、その結果として業界全体で通用する共通のノウハウや知識ベースを作る助けになります。 このソフトウェアは、担当者のトレーニングに必要な時間を大幅に短縮し、プロセスの観点から、造形準備作業において設計担当者間のレベルのばらつきをなくします」と、Materialiseソフトウェア事業部UKのアカウントマネージャー、Stephen Howard氏は述べています。「以前は、担当者が装置で造形できるパーツを準備できるようになるまで少なくとも6か月はかかる」、と冗談を言っていました。しかし今は状況が変わりました。e-Stage for Metal+は、金属AMのどの段階で作業をされている方にも手を差し伸べます。」と彼は言います。
サポート生成ソフトウェアの使用が量産とカスタム生産にどのように対応するか
量産品、カスタム品の両方がオートメーション・ソフトウェアの恩恵を受けています。量産では、開発から認証に至るまで、製品のライフサイクル全体を考慮する必要があります。オートメーション(自動化)ツールは、新製品導入(NPI)段階において極めて重要であり、認証/生産段階における品質と再現性の確保に役立ちます。
加えて、カスタム品(サービス・プロバイダーにとって重要な収益源となるサービス)の場合、最も重要な要素は、顧客の需要に応えること、タイムリーな納品、利益率を維持することです。すべてはe-Stage for Metal+のようなAMソフトウェアが提供する迅速な計算によって実現される競争力のある価格設定から始まります。「信頼性と再現性を保証するソフトウェアを持つことは、非常に重要です。この高度なモジュールは、価格設定から納品までのプロセス全体を簡素化し、競争上の優位性をもたらしました。通常のe-Stageと比べて顕著な違いがあります。」とChrisは述べています。
AMサポート生成ソフトウェアで意識を変え、従業員を支援する
結論として、金属AMの作業工程を簡素化することで、技術担当者は製造プロセスをより効果的に活用できるようになります。どのように?e-Stage for Metal+を導入することで、サポート生成に関連する無駄な作業を削減し、担当者の効率を向上させることができます。それは標準化されたアプローチを提供することで、すべての技術担当者に対して公平な環境を作り出し、様々な生産方法の管理を支援します。
「マインドセット(発想)を変える」シリーズの最終記事では、サポート生成ソフトウェアが後処理工程の作業を軽減、材料消費を削減し、企業にとって3Dプリントをより経済的に実現可能にする方法について説明します。
以下で共有する: