CASE STUDY
樹脂と金属向けの3Dプリントを30%高速化するMarchesini Groupの旅
Marchesini Groupは、医薬品、化粧品、食品各社など、様々な業界向けのに包装機械を製造しています。3Dプリントと強力なソフトウェアソリューションにより、Marchesini Groupは、品質を損なうことなく、社内および顧客のマシンを効率的にカスタマイズして要件を満たすことができます。
多くの企業がそうであるように、 Marchesini Group も試作のためにアディティブ・マニュファクチャリング(AM)を使用し始めました。同社は2003年にFDM(Fused Deposition Modeling)機を購入、AM生産の拡大に伴い、光造形や金属造型機も導入しました。時間が経つにつれて、チームはAMを生産の中心として完全に受け入れ、2018年にはMaterialiseソフトウェアのお客様となりました。現在、彼らは合計15台の3Dプリンターを持ち、プラスチック造形向けには週末を含めて毎日21時間、金属造形向けは1日8時間ほど稼働しています。
Marchesini Groupのアディティブ・マニュファクチャリング部門では、包装機械に取り付けられるパーツを3Dプリントし、顧客向けにカスタマイズしています。クライアントごとに規制が異なるため、Marchesini Groupの包装機械は、業界によって異なる規制要件に対応するという課題に直面しています。品質や異物混入などの管理などの分野に適用されます。
Marchesini Groupは、社内外双方の要求に応えるためには、アディティブ・マニュファクチャリングと研究開発両チームが協力して各パーツをゼロから設計することが最・有益であると考えました。このように、AMの無限に近い設計の自由度を活かした設計を行っています。
チャレンジ
Marchesini Groupは、AMの運用を拡大していく中で、メタルパーツのサポートを手作業で除去する工程に多くの時間を費やしていることに気づきました。それまで使用していたツールでは、効果的なサポート生成をしてきましたが、チームはプロセスをより自動化できるソリューションが必要でした。
次に必要とされたのは生産効率の向上で、特にサポート生成と除去にかかる時間の短縮です。Materialise Magicsはほとんどの技術や材料に対応しているため、Marchesini GroupのSLA(光造形)やDMLS(直接金属レーザー焼結)での造形データ準備も一つのツールで行うことができました。
ソリューション
Marchesini Groupは、さらに効率化することを目指し、Materialiseの光造形用e-Stageと金属造形用 e-Stage for Metalの使用を開始しました。どちらのe-Stageも、自動化されたプロセスによるビルド準備と、最適化されたサポート形状により、後処理にかかる時間が大幅に短縮しました。さらに、パーツに直接つくサポート部分を針のように細いポイントにすることで、簡単に取り外すことができ、最終部品の品質向上に繫がります。
Marchesini GroupのAMオペレーション・コーディネーター、Mirko Fortunati氏は、「ジョブをより早く準備することは不可能です」と語ります。「e-Stageにはとても満足しています。パーツの数が3個でも50個でも、ボタンを押すだけでe-Stageがサポートを瞬時に生成してくれるのです。他の部署からも高品質なパーツを迅速に提供することを求められているので、この性能と生産性は私たちにとって非常に重要です。」
結果
e-Stageをビルド準備のワークフローに導入したMarchesini Groupは、サポート生成をわずか数分で自動生成できるようになりました。これまでサポートの生成に10~30分の手作業を要していたのが、大幅に改善されました。このような時間の節約により、Marchesini Groupは金属や光造形での3Dプリントを以前より30%速く行うことができるようになりました。さらに、サポートのユニークな形状と、それらを除去するプロセスの簡略化により、部品の品質が向上しました。
同社のAMチームは、1つのソフトウェアスイートを使用することで、従来の構造とe-Stage for Metalのサポートを組み合わせて最大限の効率化を図ることができます。以前はサポートの種類の追加や、マシンの切り替えに余分な時間がかかっていましたが、今ではたった1つのソフトウェアスイートに頼るだけで作業を大幅に加速することができます。また、新しいマシンや技術をAM環境にシームレスに導入することで、さらにスケールアップすることも容易になりました。
“より早くジョブを準備することは不可能です。e-Stageにはとても満足しています。部品数が3個でも50個でも関係なく、e-Stageはその仕事をしてくれます。”
— Marchesini Group 、AMオペレーション・コーディネーター、 Mirko Fortunati 氏
Marchesini Groupは、アディティブ・マニュファクチャリングによる効率と性能向上に加え、古い機械用パーツを3Dプリントで再設計する可能性を模索しています。同社は将来的には、さらに多くの3Dプリンターを購入し、アルミニウムなどの他の素材やSLSのような新しい技術を取り入れていきたいと考えています、3Dプリント技術の最新動向を注視しており、有望な新技術が利用可能になった場合には、すぐに自社のビジネスに適応する準備ができています。
以下で共有する:
上記CASE STUDYについて
包装機械
- Magics
- e-Stage
規制が厳しい包装機械用部品の造形生産を加速