CASE STUDY

心臓の3Dプリントモデルが16歳の心臓腫瘍患者の治療を支援

2 分で読めます|出版 4月 27, 2016
3Dプリントされた透明な心臓モデル

アメリカ人青年ブラッドリー・ホワイト君の心臓に生まれつき腫瘍があることを彼の家族が知ったのは、ブラッドリー君がまだ3歳だった時。それ以降、ブラッドリー君は数回にわたる心臓切開手術や急な心臓発作から命を守る植込み型除細動器の移植手術を受けてきました。16歳になったブラッドリー君はシンシナティ小児病院に戻り、大きな心臓腫瘍が引き起こす電気的干渉を止めるための治療を受けることに。

3Dプリントモデルの価値

シンシナティ小児病院の治療チームは、ブラッドリー君の腫瘍に対する最善の治療方法を探るため、Mimics®イノベーションスイートを使ってCTスキャンデータを処理し、ブラッドリー君の心臓の3Dプリントモデルを作成しました。3Dプリントされたブラッドリー君の心臓モデルは、硬質の不透明素材を使った腫瘍部と、柔軟な透明素材による周辺組織から構成され、治療チームの医師たちが腫瘍と周辺部との複雑な関係について理解を深めるのに役立ちました。治療チームは、モデルから得られた知見に基づき、自信を持って電気生理学的な検討を実施し、リスクの大きい外科的切除ではなく、カテーテル・アブレーションによる治療を選択しました。

この3Dプリントモデルは、ブラッドリー君自身と家族にとっても、心臓の状態を理解する助けになりました。「今まで、自分の腫瘍の大きさは2~3 cmだと思っていました。でも、(マテリアライズ社が作った)モデルを見て、もっと大きかったことが分かりました。こんなモデルが作れるなんて、本当にすごいと思います。友だちに見せるのを楽しみにしています」。現在16歳のブラッドリー君は、病気に負けることなく、友人たちとスポーツをしたり、教会の活動にも積極的に参加し、充実した日々を送っています。シンシナティ小児病院の心臓外科医のデヴィッド・モラレス氏は、「3Dプリント技術は、臨床治療における次世代の画像応用技術となるでしょう。これこそ、私たちの未来の技術です」と述べています。

3Dプリントされた臓器モデルで治療の質を向上

マテリアライズは、実際の患者の生体組織の3Dプリントモデルを作成するためのソフトウェアとサービスを提供しています。また、硬質材料から柔軟材料までさまざまな材料を使った各種サイズの既製品の研究用心臓モデル(HeartPrint®Research)も販売しています。

HeartPrint®の3Dプリントサービスでは、心臓の3Dプリントモデルをカスタムメイドで提供しています。

  • アイデアからプロトタイプまでの形状検討の効率向上
  • 臨床(前)試験の効率を最大化
  • ヒト初回適用に向けた戦略的な準備
  • 手術に使用する最適なツールの選定を支援

生体工学に応用

Mimics®イノベーションスイートは、3D画像データを高品質のデジタルモデルに変換するプロセスを精確かつ効率的に実施することができます。Mimicsイノベーションスイートは、光学スキャン、CT、MRIデータに対する高度なセグメンテーション機能や幅広い解剖学的測定機能を備え、生体工学アプリケーションや3Dプリントのための強力なCADツールを提供するとともに、FEAやCFDのための精確な3Dモデルの作成にも利用できます。

  • 適切な時期における高精度の3Dプリント心臓モデルの作成
  • 複雑な先天性心疾患の手術計画策定の支援
  • 従来型の画像診断技術の補完と最善の治療方針の確定

L-102884-01


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上記CASE STUDYについて

業界

Cincinnati Children’s Hospital 

Healthcare 

ソリューション

Mimics Innovation Suite 

HeartPrint

アプローチ

Preoperative planning 

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